2012年09月

小澤征爾指揮 トロント交響楽団 イヴンヌ・ロリオ(Pf)、ジャンヌ・ロリオ(オンド・マルトノ)
(発売元コメント)
 1967年ステレオ録音。RCAの録音技術の凄さを見せ付けた優秀録音として当時話題になったアルバム。作曲者の薫陶を受けた若き小澤征爾の覇気に煽られてか、奏者全員、前のめりなまでの推進力に満ちた演奏をおこなっており、色彩・迫力ともに文句なしの高揚感を味わわせてくれます。
 
 これはLP初出当時は、ちょっとした話題になった録音であった。以後、この曲の代表的なレコードとして、今日までカタログで現役であるのは、凄いことだと思う。
 
 先日、たまたま自動車のラジオをFMに合わせると、この曲が流れていた。もちろんこの演奏ではなく、他のもので、時間の関係で全部聴けなかった。久々に聴きたくなって、所持していたのが、この演奏のCDであった。上の写真は海外盤で私が所持しているのはかなり前に購入した国内盤である。
 まず、メシアンにしては、聴きやすい音楽であることを再認識した。金管セクションのコラールなど効果的に使われている。また、メシアンがよく使うオンド・マルトノの不思議な音色は映画の宇宙ものの音楽を思わせる。「トワイライト・ゾーン」のテーマにもこの楽器が使われていたと思う。

 前から言われていたことではある。
 
 だが、ファンとしてはどうであろうか。全て白日の下に晒すことがいいのだろうか。そっとしておいて欲しいというのが私の気持ちではある。

 「史上最大の作戦」が華々しい戦果の映画なら、これは連合軍にとっては大戦初期の惨めな撤退の物語である。ジャン=ポール・ベルモンドの軍服姿はかなり珍しいと言えるのではなかろうか。いつもは洒落たスーツを着こなして登場というイメージが私には強い。
 
 この映画はかなり前に民放か何かで放映されていた。その時は吹替えだったが、今回のNHK-BSは字幕版である。以前観て、フランスとイギリス双方の文化の違いを覗えて、面白いと思った。戦争の悲惨な中での姿は却って生々しく感じたものだった。イギリス人はちゃんと英語を話していたのもいい。

【収録情報】
1. ドビュッシー/ケクラン編:バレエ音楽『カンマ』
2. ケクラン:遠き波濤に Op.130(キャサリン・アーナーと共作)
3. フォーレ/ケクラン編:組曲『ペレアスとメリザンド』 Op.80   サラ・ヴェグナー(ソプラノ)
4. シューベルト/ケクラン編:さすらい人幻想曲 D.760      フローリアン・ヘルシャー(ピアノ)
5. シャブリエ/ケクラン編:ブーレ・ファンタスク
ハインツ・ホリガー指揮 シュトゥットガルト放送交響楽団
 
 かつてのオーボエの名手は指揮者になっていたというのは、一連のケクランのシリーズで知った。そして、これが初めて聴くものである。ドビュッシーとフォーレの作品は元来作曲者からオーケストレーションを依頼されたものだという。ただし、フォーレの作品は作曲者自身が5つの組曲に編集している。ここでは7曲が収録されているのが注目の所。ソプラノの独唱曲も入っている。
 このアルバムで一番面白いのはシューベルトのさすらい人幻想曲ではなかろうか。オリジナルはピアノ独奏曲で、この作曲家の作品にしては高度の技術が必要という。ピアノ・ソナタといってもいいくらいの作品、それをリストがコンチェルトに仕立てたり、4手用にアレンジしたりもしている。しかし、ケクランは別にバランシンが振付するバレエとして、ロシア・バレエ団から委嘱されたもんだという。かなり派手なオーケストレーションはやはり好みの分かれるところかもしれない。「オーケストラの魔術師」とはラヴェルのことかと思ったら、ケクランもそういう名称をもらっているのだ。

【収録情報】
CD1
1.眠ったようなラグーン(コーツ)
2.全労働者諸君(コーツ)
3.ペルシャの市場にて(ケテルビー)
4.The Merrymakers(コーツ)
5.ナイツブリッジ(コーツ)
6.デリー地方のアイルランド民謡(グレンジャー)
7.モック・モリス (グレンジャー)
8.修道院の庭で(ケテルビー)
9.Country Gardens(グレンジャー)
10.羊飼いの呼び声(グレンジャー)
11.Dream of Olwen(チャールズ・ウィリアムズ)
12.Dusk(ギブス)
13.草原を渡る鐘(ケテルビー)
14.コーニッシュ・ラプソディ(バース)
15.オックスフォード・ストリート(コーツ)
 ラジオ・クラシックス(モノラル録音)
16.Devil's Music(Dick Barton-Special Agent)
17.Barwick Green(The Archers)
18.Marching Strings(Top of the Form)
19.Sailing By(Late Night Shipping Forecast)

CD2
1.Dance in the Twilight(コーツ)
2.Vanity Fair(コリンズ)
3.パンチネルロ(カーゾン)
4.小さなセレナード(トムリンソン)
5.Miss Melanie(ビンジ)
6.ワルツ(ラングフォード)
7.Elizabethan Masque(バイコ)
8.Portuguese Party(ヴィンター)
9.シチリアーノ(デクスター)
10.Joyousness(ウッド)
11.Elizabethan Serenade(ビンジ)
12.モンマルトル(ウッド)
13.Lullaby for Penelope(オズボーン)
14.Portrait of a Flirt(ファーノン)
15.赤と黒(ハートリー)
16.行進曲(ダンカン)
17.The Boulevardier(カーゾン)
18.水車(ビンジ)
19.Tabarinage(ドッカー)
20.Jaunting Car(ホープ)
コーツ・コンダクツ・コーツ(モノラル録音)
21.Impression of a Princess
22.Wood Nymphs
23.The Dam Busters~映画「暁の出撃」
 
  よくイギリスのプロムスなんかで演奏されている音楽で、肩肘を張らずに楽しめるものとなっている。だが、アメリカの音楽よりもややおとなしいのはやはり、お国柄であろうか。
 
 リズムなんかも聴いていて楽しいものが多いし、かつては17cmLPやEP盤で馴染んだ曲もあって、懐かしい。大曲などもいいけれどたまにこうした音楽もいいものだ。BGMとしてもなかなか洒落ていると思う。

↑このページのトップヘ