2013年05月

 鉄道経営もずいぶんと変わった。かつては乗せてやるという感じで、ふんぞり返る駅員なんかが多かった。文句を言うと一喝して睨み返す者もいた。東京なんかでは高圧的な態度に不愉快な思いもしたことがある。そういう駅員たちは再教育されたか、淘汰されたのであろう。
 
 また車輌も乗り心地よりも数をこなすという感じではあった。全国どこへ行っても同じような車輌だったのが、今はどうか。いろいろと工夫されている。この記事のように車輌をリニューアルして客が増えたというのは将に経営努力の賜物であろう。
 
 何でも民営化すれば良いわけではないが、国鉄時代よりは遥かに改善されたのは、接客や諸所の工夫であろうと思う。

①フォールモーレン:シンフォニア
②ドッペル:交響曲第7番「ゾイデル海」
③ドッペル:ゴシック風シャコンヌ
ヴィレム・メンゲルベルク指揮 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
 
 これもお国もののアルバム。作曲家の名前は調べた結果、上のようには書いたものの、自信はない。
 
 40年代の録音でスクラッチノイズなどがあって、やや鑑賞には厳しい条件があるが、これらの曲はこうしたオランダの指揮者などでないと聴けないものである。二人ともACOの自主制作のBOXで見かけたような気はするが、他ではお目にかかれない。
 
 音楽自体はあまりインパクトがないように思えた。それだから、あまり普及しなかったのかもしれない。

 蓋棺録というコーナーがある週刊誌にあったけれども、人の評価は亡くなってから初めて定まるものだと、改めてこのニュースで思った。かつて世話をしたタレントや元タレントたちが集って故人を偲ぶというのは、将にこの方の人徳であったと思う。
 
 

(収録内容)
①ペイペル:チェロ協奏曲(1936)  マリックス・レーヴェンゾーン(チェロ)
②メンゲルベルク:オランダ国歌による序奏
③ヴァレリウス:オランダの古い賛美歌(編曲:ワーヘナール)
④ドッペル:ゴシック風シャコンヌ
⑤レントゲン:古いオランダ舞曲から
⑥アンドリーセン:愛こそ至高なり    ジョー・ヴェンセント(ソプラノ)
⑦ルドルフ・メンゲルベルク:聖母賛歌 ジョー・ヴェンセント(ソプラノ)
⑧ワーヘナール:「シラノ・ド・ベルク」序曲
⑨ルドルフ・メンゲルベルク(編):オランダ国歌
ヴェイレム・メンガルベルク指揮 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
②ニューヨーク・フィルハーモニック
 
 メンゲルベルクが自国の作曲家を取り上げた記録である。タイトルや人名はオランダ語で記されているので、どのように発音し、何と訳したら良いのかわからないものも多い。いろいろ調べて一応、上述のように記したが、自信はない。怪しげなものである。
 
 さて、この巨匠は自国の作曲家も大切にしていたというが、その証拠みたいなアルバムではある。中には自作も含まれていたりする。これは1924年の録音でこれだけはNYPの演奏。まだ電気吹込以前のものだが、その割には聴きやすい音ではあった。また①の協奏曲は後に改訂されているらしいが、初版の状態で聴ける貴重な音源らしい。ソリストはACOの首席でこれが退団直前のものという。おまけとしてメンゲルベルクの別れの挨拶が入っている。彼の肉声が聴けるとは驚いた。想像よりも甲高い声であった。歌うと美声だったという。
 
 今では滅多に聴けないものばかりであり、古いからどうかと思ったが、ちょっと収穫ではあった。

 
 映像の最後に1984という数字が出てくるので、1984年の公演のようである。もう何十年も前の映像だから、画質は必ずしも最上ではない。しかし、この映像はイタリア・オペラの重鎮だったジャナンドレア・カヴァッツェーニがスカラ座のアンサンブルの指揮をしているところがたいへん貴重だ。歌手ではオロンテ役のホセ・カレーラスが扮している。
 
 「ナブッコ」の成功を受けて作られたものというが、残念ながらあまり上演される機会はないのではなかろうか。殊に日本では今一つ知られていないヴェルディの作品ではなかろうか。しかし、初期のヴェルディならでは音楽の推進力はあるあし、宗教的内容ながら、話の展開もスペクタクルで面白い。生誕200周年を期に見直されるのではなかろうか。

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