2013年12月

 
 これは1960年5月29日から6月7日にかけて、ウィーンの楽友協会大ホールで、クレンペラーが手兵フィルハーモニア管弦楽団を率いてベートーヴェンの交響曲全曲と3つの序曲を演奏した記録である。初日の日はワルターがウィーン・フィルを振った演奏会も同じ会場で行われていたという。(「告別演奏会」でライヴ盤も出ている。)
 
 さて、今回Altusからリリースされたものを入手して聴いてみた。実は他のレーベルから様々な形で出ていたが、モノラルの放送音源ということで躊躇していた。Altusはその中で放送音源を比較的いい状態で出してきたレーベルだったので、思い切ってみた。
 
 モノラルであっても、たいへん明瞭に音が聴こえる。しかも程良い緊張感の中で音楽が展開するので、聴いていてワクワクさせられる。セッション録音とは何か違うものを感じる。語彙力ないので的確な言葉が浮かばない。レコーディング・オーケストラとして立ち上がったフィルハーモニアだが、いいアンサンブルをしているのだ。
 
 かつて「エグモント」序曲のリハーサル映像が店頭で流れていて、クレンペラーがフィルハモニアのメンバーに向かって、「何故言った通りできないのだ!」と叱りとばしていたが、それはウィーンのこの演奏会のものだったことを知った。いや、おっかない爺さんだなと思ったものだ。ようやくいつのものか分かり、すっきりした。

【曲目】
ベートーヴェン: 交響曲第7番 (1978年1月28日ベルリン・ライヴ)
ストラヴィンスキー: バレエ「春の祭典」(1978年8月31日ルツェルン・ライヴ)

【演奏】
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
 
 カラヤンは録音には熱心な指揮者だったが、やはりライヴとなるとどんなだろうと気になる。
 
 やはり実演は、カラヤンも別の面を見せてくれるのを実証したような録音。どうしてもセッション録音となるとどこか取り澄ましたようなところがあるが、そういうものから解放された状況ではどうなるのか。適度にいい意味で荒れているところがいい。ややデットながらステレオ収録というのもいい。思わぬものを見つけたという感じの一枚である。カナダ・レーベルながら、プレスは日本のようである。

 この事件で、社長業の厳しさを思い知らされた。まだ解明されることが多いが、個人的ではなく会社自体へのものではないかという予感がする。

 右代表として、被害にあったのなら、辛い。逆に社長自身への危機管理はどうかということも問われるかもしれない。いの一番に出て事務所前を掃除するのが、日課だった。とても真似のできないことだが、余りに無防備との指摘も出るかもしれない、残念ながらそんな世の中になってしまったのかもしれない。ま

 新幹線網が発達すると、こういう列車はなくなる運命だ。殊に機関車牽引の客車型列車は殆どなくなってしまうようである。最後まで残るのはサンライズ「出雲&瀬戸」のようだが、これは電車である。
 
 スピード化に伴い、「食堂車」が新幹線も含めて消滅した。そして、寝台車もレアな存在になるのだろう。こういうもの継承するのは、九州あたりの「クルーズ列車」くらいになるのかもしれない。寂しいが、これも鉄道の変化の一つと受け止めなければならない。

 老舗オーケストラが船出をした将に最初の演奏会のプログラム。内容はテンコ盛りといった感じだ。最初のゴルドマルクの「春に」序曲だけが未知だが、後はお馴染みのものばかり。ただし、ウェーバーの「舞踏への勧誘」がよく聴かれるベルリオーズ編曲版ではなく、オーストリアの名指揮者フェリックス・ヴァインガルトナーの編曲版というのが注目するところ。どんな演奏だったのだろうか。
 
 

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