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 つい最近、テレビ東京系列で「おそ松さん」が放映されて人気を博していたが、元祖の「おそ松くん」も1966年にアニメ化されて放映されていた。あまり再放送されておらず、一時期フィルムが行方不明になって、消失が心配されたが、製作元の大阪の毎日放送の保管庫で再発見された。それで104話ほどがDVDになってリリースされた。

 意外と主人公の6つ子たちもいい子ではなく、ずる賢い。また、チビ太やイヤミなど他の設定はエピソードによって異なるのも、再見した時の発見であった。中には6つ子が全く出て来ないものもあったりする。基本的にナンセンスな内容だが、中にはシリアスでドラマティックなものがあるのは驚きだった。主題歌だが、前半に流れていたのは、渡辺浦人の作曲。この人は交響組曲「野人」が代表作で戦時中に結構演奏された反動で戦後は戦争協力者という烙印をおされた人。こういう分野で活動していたとはと驚いた。この人の息子が渡辺岳夫で「巨人の星」の主題歌などで有名な作曲家だった。

 意外さが相当あった作品だった。以下、スタッフ・キャストをウィキペディアから転載しておく。

 キャスト(第1作)[編集]

スタッフ(第1作)[編集]

主題歌

「おそ松くんのうた」(第1話 - 第25話)
作詞 - 赤塚不二夫 / 作曲 - 渡辺浦人 / 唄 - 六つ子(加藤みどり、山本圭子、北浜晴子、東美江)、イヤミ(小林恭治)、チビ太(田上和枝) セリフ - 松代(麻生みつ子)
「おそ松くんのうた2」(第26話 - 最終話)
作詞 - 赤塚不二夫 / 作曲 - 三保敬太郎 / 唄 - 藤田まこと

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 NHKが日本ニュースを特集で取り上げた番組をヒストリー・チャンネルで放映していた。正確な放映日は調べてないが、1985年頃ではなかろうか。戦争を40年ほど前とナレーションで云っているからだ。ナレーターは加賀美アナウンサーの担当だった。
 
 NHKは1940年から45年までの作品に焦点をあてて、幸の薄い時代の日本の記録を浮彫にしている。時折撮影に携わった日本映画社のOBカメラマンや映像に登場した人物の証言が挟まれていた。ニュース映画自体まるまる1本を放映するのではなく要所要所を切り取って編集した番組だ。今はNHKで保管されているらしい。これらの映像の中にはいろいろな番組で引用されたりして、見知った部分も多々ある。中にはフィルムセンターで「映画で見る昭和10年代」という企画でまるまる1本観た作品もある。
 
 前者では太平洋戦争突入した時の大本営発表する軍人官僚の映像はいろいろなところで目にした。時には「ポンキッキ」などの幼児向け番組でも引用されて驚いたことがある。さすがに次男が今のは何?と聞いてきたことがある。幼児たちにはさっぱり理解できなかったのだろうが、親がそれを教えることをテレビ局は期待したのだろうか。
 
 後者の代表格は「学徒出陣」の1本。もちろん各種引用でも目にしているが、フィルムセンターに映画を観に行ったら、劇映画に先立ってこれがまるまる1本上映された。センターの企画としては当時の雰囲気をそのままにという趣旨もあったようだ。東條英機の演説がそのまま流れ、その気にさせられるような気分で映像の魔力みたいなものを感じた。もちろんその先のことを知っているのでそうした力も半減といったところだが、映画は武器にもなるのである。
 
 最後に「日本ニュース」には芸能ダネといった華やかなものは一切ないということだった。時局戦局に限られた肩ぐるしい内容だったのだ。
 
 

 声優のベテランが永遠の眠りについた。今CSのTBSチャンネルでは「笑ゥせぇるすまん」を繰り返し放映しているが、あれが最近の代表作になろうか。他に「ハクション大魔王」の主人公の声もあったが、コミカルと不気味さとの境界線の役柄で、彼の集大成的なものだったのかもしれない。
 
 たまにドラマに出演したり、司会者になったりで声優以外の活動もやっていたが、テレビの黎明期から洋画の吹き替えで活躍した人だった。最初はアナウンサーだったらしいが、その時期は知らない。「スーパーマン」が記憶の中で一番古い。その次は「マグマ大使」の敵役ゴアの声。これは実写でゴアは着ぐるみだったが、その所作も担当したらしい。他に日本のドラマで後姿しか映らない黒幕の役の声なんかも結構やっていた。その線で「スパイ大作戦」の指令の声が良かった。オリジナル音声は複数の指令役がいたようだが、軽い感じだったのでむしろ吹き替えの音声の方が感じが出ていたように思った。そういえば「007シリース」で「ロシアより愛を込めて」でのスペクターNo.1は顔が出てなかったが、その時の吹き替えもこの人がやっていたような記憶もある。
 
 これでまた昭和が遠くなったような気がする。

 テレビ朝日系列で流れる短時間の「鉄道紀行」番組だ。鉄道ファンのみならず、沿線の風景などが楽しく、心休まる番組であると思うが、これが意外にも地域によっては放送が打ち切られてしまっているところが多いようだ。首都圏の放送がオンタイムということなら、関西圏や中京圏は何週間か遅れての放送のようだ。北海道や福岡、中国地方の地上波は放送していない。
 
 以前なら「朝日ニューススター」というCSチャンネルでまとめて放送していたが、「テレビ朝日チャンネル」になってからは、見かけなくなった。そうしたら、やっとBS朝日で23:54~0:00の枠で週3回(火、木、金)で放映していることがわかった。時間にして正味2分程度。しかし、それがいい。特にヨーロッパあたりのものが気に入っている。石丸謙二郎の落ち着いたトーンの語りがこれまたいい。

 まずはメダルを取った選手のみなさん、おめでとうございます。及ばなかった選手たちも頑張っていると感じた。
 
 それにしてもオリンピックには魔物が住むというのだが、他の大会と違う何かがあるのだろう。ではこれは何だろうか。陸上の為末氏は周囲の期待からの重圧と説いていた。応援するのは当然だが、過度に期待することはどうなのかと思ってしまう。選手はそれぞれかなりの努力をして臨んでいる。そして、結果は後からついてくる。
 
 かつて1964年の東京オリンピックの記録映画を作った市川崑監督は競技直前の選手を捉えてどことなく悲しげと表現した。国の期待を背負い悲壮な気持ちになるのだろうか。それが戦前になるともって、国家の威信みたいな重圧があったのではなかろうか。ベルリン大会で女子水泳で金メダルを獲得した前畑選手はその前のロサンゼルス大会にも参加し、銀メダルを獲得している。そして帰国して東京市長に挨拶と報告に行った折のこと。ねぎらいの言葉が出ると思ったら、くやしかった、何故金メダルがとれなかったと詰問されたという話を聞いた。前畑選手は驚き傷ついたのは言うまでもない。1932年当時だから、その時代の雰囲気もある。
 
 

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